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たんちょう釧路空港 タラバガニ 北海道釧路市

2016年12月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年11月1日時点の内容です

写真:手前がゆでたタラバガニの脚、奥が約4㎏の活タラバガニで価格は2万円〜

釧路でしか味わえないタラバガニの郷土の味

厨房(ちゅうぼう)の奥から運ばれてきたのは、ゆで上がったばかりの「タラバガニ」。ついさっきまで店のいけすで動いていたカニが、職人の手により極上の味に仕上がった逸品だ。殻から厚みのある身を外してそのまま頰張ると、優美な甘さが口の中に広がっていく。

英名では「レッドキング・クラブ」と呼ばれるタラバガニ。この優雅な北海の味覚"タラバガニ"という名前の由来は、生息域が魚のタラの漁場と重なることから「鱈場蟹」と呼ばれているうちに、学術名として引き継がれた。生物学的にはヤドカリの仲間なのだそうだ。また、タラバガニによく似た仲間の「アブラガニ」は、甲羅の中央のH型の溝にある、突起の数が見分けるポイントだといわれている。タラバガニの突起が3対(6個)あるのに対して、アブラガニは2対(4個)なので見分けやすい。

道東の中核、釧路市の繁華街に「郷土料理 絹本店」はある。店の入口には大小のいけすが設置され、4㎏を超える重さのタラバガニ、1㎏超の毛ガニが重なるように泳いでいる。

1981(昭和56)年の創業以来、地元の常連客や全国各地から訪れる観光客に愛されてきたこの店には、強いこだわりがある。板前の一人、林邦貞さんが教えてくれた。それは、冷凍やゆでてあるカニを使わず、客が席に着いてから生きたカニをいけすから出し、さばいて調理すること。素材にこだわるからこそ焼ガニ、ゆでガニ、カニの洗い(刺身)やしゃぶしゃぶなど、タラバガニのうま味を最大限に引き出す料理が、多くの客を魅了するのだ。

お薦めのタラバガニ料理はボイル、焼タラバ、活ガニの洗い、カニしゃぶ鍋などで、価格は各単品で4000〜5000円。カニしゃぶ鍋の場合は生のカニの重さで価格が変わり、タラバガニの場合は8000〜2万円となっている。

釧路は古くから沖合漁業、北洋漁業の拠点として漁師や業者で賑わってきた地。そこでは本物の味だけが淘汰(とうた)、継承されてきた。港町には、そんな歴史に裏付けされた郷土の味がある。

味わうならここで

くしろの幸 郷土料理 絹本店

釧路市末広町3丁目3 絹ビル1F
TEL:0154・24・7453
17:00〜23:30
※2Fにあるすし店「すし 旬の味 絹」
(TEL:0154・22・4431)は11:30〜23:30
休日:12/31(土)〜2017年1/4(水)
交通:JR釧路駅より徒歩10分
http://www.kinu.me

編集:(株)KADOKAWA 文・撮影:伊藤 修

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2016年12月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年11月1日時点の内容です

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