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広島空港 縞(しま)カキ 広島県大崎上島

2017年1月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年12月1日時点の内容です

写真:ストライプオイスターについてのお問い合わせは、ファームスズキTEL:0846・65・3911

大崎上島からの挑戦 塩田跡で育てる生食専用カキ

広島を代表する冬の味覚といえば、一番に名前が挙げられる「カキ」。瀬戸内海は生育に必要なプランクトンが多く、波が穏やかなど絶好の養殖条件が整う。広島で主に採れるのは"マガキ"という種類で、中でも近年は早く大きく育つ品種「かき小町」の人気が高い。そのむき身はふっくらと肉厚で、フライ、天ぷら、鍋、炊き込みご飯、あるいは殻付きの焼きガキで堪能することができる。欧米ではカキといえば、殻付きの生で食べるのが基本だが、広島では生で食べられるカキは、指定された清浄海域で育てられたもののみ。地元でも生で楽しめるお店は少なく、殻付きの生ガキは貴重な食材だ。

日本ではやや敬遠されがちな生ガキを「カキの産地・広島で、世界に通じる食として普及させよう」と奮闘しているのがファームスズキだ。オーナーの鈴木隆さんは、以前、東京の大手水産会社に勤め、アジアやヨーロッパ各地で水産物のビジネスに携わってきた。海外の養殖技術は、日本で主流のカキ筏(いかだ)を使って天然採苗する養殖法と違い、親貝から卵を採り、良質な種苗を人工的に作っていた。鈴木さんはその技術を瀬戸内海でも試したいと、欧米へ何度も出向き、カキの生態を研究したデータを収集し、人工種苗生産に関する最新の技術を習得。6年前から大崎上島で、300年以上の歴史を誇る広島カキの原生種、縞カキ(ストライプオイスター)の復活に取り組んでいる。

現在ファームスズキの縞カキは、陸上の水槽で種苗を育て、その後に江戸時代に造られた塩田跡の養殖池に移し、生後1年未満で出荷する。小ぶりなカキは甘みが強く、生食専用のブランドカキとして、東京や輸出先のアジアの有名レストランでも評価が高い。

「高齢化が進む養殖業に新しいビジネスモデルを提案して、若い人に夢を与えたい。先祖が残した自然と技術をさらに高め、広島のカキを瀬戸内ブランドに。いや、世界ブランドにしたい」。鈴木さんの思いは、カキの産地・広島を新しい未来へと導く。

味わうならここで

四季彩 多仲(しきさいたなか)

広島県広島市中区堀川町1-9 ライオンビル5F
TEL:082・247・2665
17:30~23:00
休日:日曜日、祝日
料金:ファームスズキの生ガキ1個¥600。焼ガキ、カキの天ぷら、フライ、カキの創作料理¥580~他
交通:JR広島駅から広島電鉄利用、銀山町停留場より徒歩3分

編集:(株)KADOKAWA 文:浦山寧子 撮影:三国伸

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2017年1月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年12月1日時点の内容です

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