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クリエーターコーディネーター/シドー代表取締役 四藤幸太さん

2016年11月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年10月1日時点の内容です

北海道の作家に活躍の場を

どんなにすてきな作品も、発表する場がなければ多くの人の目に留まらず、知られる機会がない。北海道で物作りを続けるクリエーターを発掘し、世に送り出す懸け橋として働く男性を訪ねた。

紹介した作家は500人以上

陶芸家や木工作家をはじめ、物作りに携わる人々は、北海道にも数多い。そんなクリエーターたちに作品発表の場を整えるコーディネーターが、シドー代表取締役の四藤幸太さん。道内では限りなく同業者の少ない仕事である。

四藤さんの転機は、14年前。当時、器の卸売店を営んでいた父親からの「話がある」というひと言だった。新規オープンの百貨店から「週替わりで北海道の陶芸家を紹介するイベントスペースを食器売り場に設けるので、作家のキャスティングを任せたい」という依頼が舞い込み、「それを一緒に手伝ってほしい」と言われたそう。

しかし、1年52週分の作家をラインアップするのは予想以上に困難な作業だった。当時、父親と取り引きのあった陶芸家だけでは数が足りない。「まず、札幌市内のギャラリーに足を運ぶことから始めました。作家の情報を集め、この人と思ったら会いに行く。北海道中を車で回りましたね」と四藤さん。

最初の1年は陶磁器のみで回したが、2年目からはガラスや木の器作家も加え、やがて洋服やアクセサリーなど生活雑貨全体にジャンルが広がっていったという。「作家さんが知り合いの作家さんを紹介してくださるようになり、少しずつ輪が広がっていきました」

作品の展示販売を依頼してきた道産子作家は、これまで延べ500人に上る。4年前には、札幌円山地区の個性的な雑貨店を百貨店に集めた「円山スタイル」という催しを企画。大好評を博し、現在は年2回開催されている。

写真左:愛用するモンブランのボールペンは、「シドー」設立の際に記念に購入した
写真右:スマートフォンの革製ケースには愛犬のペコちゃん、ポコちゃんの写真が転写されていて、仕事の癒しになっている

目標は「衣食住」でのライフスタイル提案

さらに昨年、自社で運営するオンラインショップ「HOCLIP(ホックリップ)」を立ち上げた。「北海道の作家さんは、製作も販売も一人でされている方が多く、ネット販売まで手が回らないという声が多かったんです」。それらを取りまとめて紹介し、販売できる場を作りたいと以前から構想していたそう。屋号は「HOKKAIDO CREATORS LIFE PROJECT(北海道クリエーターズライフプロジェクト)」の頭文字をつなげたもの。器や帽子、バッグなど、さまざまなクリエーターの作品を購入できる。

普段、メディアの取材は受けていない。「主役は作家さんで、自分は彼らが輝けるステージを用意する陰の存在。イベントが終わった時に作家さんから『楽しかった』と言ってもらえると、本当にほっとするんです」と話す。

目指すは「衣食住」トータルでのライフスタイル提案。ゆくゆくは「食」も合わせた北海道の魅力を、イベントを通して発信していくつもりだ。

写真左:「HOCLIP」で取り扱うアイテムの一部から。置戸町「オケフラフト」の木の器、洞爺湖(とうやこ)町「gla_gla(グラグラ)」のガラスボウル、小樽市「Jun's LightCandles(ジュンズ ライトキャンドル)」のキャンドル
写真右:「HOCLIP」の店長でもある姉の美月さん。日々、四藤さんをサポートする

PROFILE

四藤幸太(しどう・こうた)

1978年、札幌市生まれ。東放学園専門学校放送芸術科卒業。2002年に、父親が営んでいた食器卸売会社に入社。主に北海道の器作家の発掘と、百貨店イベントなどでのコーディネートを担当する。勇退した父の後を継ぎ11年、社名を改めて「株式会社シドー」を設立。15年、自社で運営するオンラインショップ「HOCLIP」を立ち上げ、ガラスや木工をはじめ、北海道のさまざまな分野のクリエーターが作品を販売できる場を提供している。

DATA

HOCLIP

http://hoclip.com/

編集:(株)KADOKAWA 文:矢代真紀 写真:齋藤義典

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2016年11月号 AIRDO機内誌「rapora」掲載
※情報は2016年10月1日時点の内容です

raporaはAIRDOが発行する機内誌です。
最新号はぜひ機内でお楽しみください。

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